アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 37

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 37

(2015/10/01初出)

本日のテーマは「自立した人間を育てる」です。

ラグビーは自立した人間を育てる

ラグビー日本代表が世界の強豪・南アフリカに劇的勝利。
その結果、いま改めてラグビーに注目が集まっています。
試合後の選手達のコメントを見ると、
興味深い人間育成のヒントを垣間見ることができます。

そもそもラグビーはサッカーや野球と違い、
監督が選手と同じベンチで指揮を執ることはありません。
そのため、試合では常に選手自らの判断を迫られます。
攻守が常に入れ替わるスピーディな展開が続くので、
監督の指示を待ってから攻撃をするゆとりがないとも言えます。

ラグビーが他のスポーツと比べて
「自立した人間が育つ」と言われるゆえんです。

知ってる?ラグビー (クイズでスポーツがうまくなる)

知ってる?ラグビー (クイズでスポーツがうまくなる)

■選手達の際立つ「自立」の精神

フッカー堀江副将は繰り返し強調します。

「やらされているのではなく、自分がどうなりたいのか、
どううまくなりたいのかを個人、個人が考えてきた」

指示待ちでは強くなれない。
その事実を選手自身が深く理解していました。
法則13「結論から逆向きに考えれば目標を達成できる」を、
極限まで突き詰めた4年間がそこにありました。

堀江副将は続けて言います。

「パニックにならなかったってこと。
抜かれても、それは個人が理由なのか、
組織が理由なのか、組織だったらそのどこが問題なのかを
冷静に話し合った。起きたことはしゃあない、と」

「理由」を突き詰める。
「限られた時間」の中で、
「仲間の意見とその理由を受け止め」、コミュニケートする。
「決断(ジャッジ)」を素早く下し、即座に実践に移す。
そこには、ディベート思考に通じる知の勝負が繰り広げられていました。

だからこそ、ご存知の通り
試合終了間際にドラマが生まれました。

スタンドにいたエディ・ヘッドコーチは、
確実な得点狙いでペナルティーキックの選択を叫んでいました。
ですが、選手全員がハイリスクでも逆転を狙えるスクラムを迷わず選択。
歴史を変えた瞬間は、自立した選手達の決断が生み出しました。

■法則9「ひとりディベートをすれば問題を解決できる」

プロスポーツの世界では、
監督の指示に従わなければ罰金が発生するそうです。
ですが、ラグビーは全く関係ありません。
むしろ、指示待ちの選手は淘汰されます。

では、自立した思考力・決断力を鍛えるにはどうすれば良いか?
ラグビーは最高の手段でしょう。
ですが、ディベートならケガをせずに、
思考力・決断力を鍛えられます。
たとえ相手がいなくても大丈夫です。
心の中で、一つのテーマ(悩み、問題)を
様々な角度から分析していきます。
すると、自分の頭の中をすっきり整理できるようになります。

(具体的な手法は「話し方にもっと自信が付く100の法則」(太田龍樹著 中経出版)法則9をぜひご参照下さい。)

話し方にもっと自信がつく100の法則

話し方にもっと自信がつく100の法則

■選手一人ひとりの魅力が、組織の魅力に繋がる

日本代表の軌跡を調べるほど、
選手一人ひとりが血の滲むような練習の日々だったのが分かります。
その過酷な日々を耐え抜いたからこそ、
選手一人ひとりが魅力的です。
結果として、チーム全体としても、
不可能を可能にした魅力あふれる組織に成長しました。

これは会社でも同じこと。
社員一人ひとりが魅力ある人間に成長すれば、
組織としても魅力に満ちあふれます。
法則88「組織の魅力はメンバーの魅力しだい」であることを、
日本代表は教えてくれました。

使えるディベートセミナー第16期、受付中

受講生一人ひとりの強み・弱みを見つけ出し、
持ち前の魅力を最大限に鍛える「使えるディベートセミナー」。
現在、第16期生を募集中です。
仕事、プライベートで日々直面するどんな課題にも、
ご自身で解決できる思考力を徹底して鍛えられます。
年内最後のこの機会を、ぜひお役立て下さい。

以上、アビコレポートでした。

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アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 36

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 36

(2015/09/02初出)

本日のテーマは「言葉の壁を突破する力」です。

■「イルカの聖地」御蔵島

―イルカの聖地―
そう聞くと、日本ならどんな場所をイメージされるでしょうか?

静岡県和歌山県長崎県
詳しい方ならパッと浮かんでくるかもしれません。

実は他にも、イルカの聖地と呼ばれる場所があります。
何とそれは大都市・東京に属する御蔵島(みくらしま)です。

東京湾竹芝桟橋から船で6時間。
一眠りして目覚めれば、そこは130頭の野生のイルカが生息する楽園です。

御蔵島のイルカ

御蔵島のイルカ

■イルカとのコミュニケーション

御蔵島の魅力は、なんといっても野生のイルカと一緒に泳げることです。
8人乗りの小さな船で、島周辺のイルカの群れを探します。
船長の「いました!はいっ、飛び込んで!」の号令と同時に、
どこまでも蒼く澄んだ海にダイブします。

その刹那、目に飛び込んでくる光景は、
自分を取り巻くイルカの群れ、群れ、群れ。

人間の体長を軽く上回るイルカたちが、
まるで陸からの来客を歓迎してくれるかのように泳ぎ回ってくれます。
仲間同士を呼び合う「キュー、キュー」という独特の鳴き声が、
いたるところで飛び交います。
心から「イルカも会話
するんだな」と実感できる瞬間。

その時、目の前に大きなイルカが近づいてきました。

「イルカと目を合わせられれば、一緒に遊んでくれる」

乗船前に聞いたインストラクターの言葉を思い出して、
目の前のイルカと「アイコネクト(※)」。
(※「すごい説得力太田龍樹著 知的生きかた文庫 P.183ご参照)

そのまま私が一回転すると、
シンクロするようにイルカも一回転してくれました。
イルカと気持ちが通い合った瞬間でした。

■種族を超えた表現法「ジェスチャー

言葉でイルカと会話
はできませんが、
確かにあのとき、イルカと心が通じました。
なぜか?それは、言葉ではなく、
体を使ってコミュニケーションを試みたからに他なりません。

イルカの目をしっかり見つめたまま、
全身を寄り添うように並べる。
敵意がないことを伝えるために、
相手に手が触れないように体の後ろに回しておく。
安心したイルカは、
こちらの動きに合わせながら遊びで返してくれる。

言葉を超えたコミュニケーション
ジェスチャーも含めたパトスは、
人間とイルカの壁をも取り払ってくれた貴重な体験でした。

■法則43「五感を全て使ったコミュニケーションをする」

イルカと気持ちが通じるなら、人と気持ちが通じないはずがありません。
そして、動物にも気持ちを伝えられる手段「全身を使った表現」を、
人間界で使わない手はありません。

言葉はとても大切。
その上で、言葉をいくら重ねるよりも、
にっこり微笑むだけの方が相手に心を開いてもらえることもあります。
ですから、相手の目に映る自分を意識的に演出してみるのも大切です。

目を合わせて、
にっこり微笑んで、
身ぶり手振りを織り混ぜながら、
相手の視覚に訴えかける。

それだけで、気難しい顔をしていた時の自分より、
ずっと相手に好印象を与えることは出来るのです。

きっと私が目を合わせなければ、イルカは素通りしていきました。
日常会話
も、目を合わせなければ、心の距離は離れたままです。

使えるディベートセミナー第16期生、受付中

言葉をとことん大切にしながら、
同時に人の心を震わす「パトス」も追求するネオ・ディベート
人間心理を踏まえたディベートだからこそ、
実践的なコミュニケーション力が身に付きます。
現在、第15期生が練習試合に向けて課題に奮闘中!
実り多き秋に向けて、第16期、ぜひチャレンジして下さい。
詳細は弊社HPをご参照下さい。
http://www.burningmind.jp/debate_seminar/

以上、アビコレポートでした。


※本コラムで取り上げる「法則」は、ベストセラー「話し方にもっと自信がつく100の法則」(太田龍樹著 中経出版)からの引用です。
ビジネス・日常のあらゆるシーンで使える知恵が満載。ぜひ一度、お手に取ってみて下さい。

話し方にもっと自信がつく100の法則

話し方にもっと自信がつく100の法則


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アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 35

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 35

(2015/08/05初出)

※8/23開講、第15期『使えるディベートセミナー』受講枠が、お陰様で残りわずかの状況です。ご興味のある方は、お早めにお申し込み下さい。
http://www.burningmind.jp/debate_seminar/

本日のテーマは「あえて言い切る。論理より情熱」です。

■「どっちが人に好かれる?」

A:筋の通った話をするけど、挨拶が全くできない無愛想な人
B:ちょっと口下手だけど、元気に気持ちよく挨拶できる人

「さて、友達になりたいのはどっち?」
「お得意先に好かれるのはどっち?」

私が新人の頃、当時の先輩にされた質問です。
もちろん、答えは「B」。
人は理屈っぽい人よりも、ちょっとおバカでも人間味のある人に好感を持つからです。
営業職のご経験がある方なら、きっと共感いただけると思います。

■悲しき誤解のスパイラル

断言します。Aの人も、実際は良い人の方が多いのです。
ただ、無表情だと相手の目には「何を考えているのか分からない人」に映ってしまいます。
怒ってないのに「いつも機嫌が悪そう」と誤解されて、知らぬ間に敬遠されることは多々あります。
その事実に気づかないと、Aさんは解決策を誤ってしまいます。

「上手く会話できない…やっぱりコミュニケーションは苦手だ…」
「きっと論理的に話せないのが原因だろう」
「それなら、ディベート論理力を鍛えればうまく行くはずだ!」

ただ、残念ながら今のAさんが論理力を鍛えても、人間関係はそれほど改善しません。
それどころか、まわりの人は無表情なAさんに理詰めで迫られたと感じるでしょう。
「ああ…なんだか責められている…」と、さらに敬遠されかねません。

せっかく努力しているのに報われないAさん。
まさに悲しき誤解が生む、負のスパイラル状態です。

■解決策「情熱ある人に成り切ってしまう」

ソニー創業者の一人、盛田昭夫氏は外交的な性格で有名です。
ですが、当のご本人の言葉が興味深い。

「ネアカのふりをしていると、自分もだまされて本当にネアカになるんだよ」

企業トップが沈んだ顔をしていると、社員全体に暗い雰囲気が伝染してしまう。
そうならないために、明確に「明るいふりをしなさい」と言っています。

野村HDグループのCEO・永井浩二氏も、苦手な相手に会うときは、
「私はこの人が好きなんだ、好きなんだ、俺は好きなんだ!」
と三回念じてから臨むといいます。社会で活躍されている大先輩方も、
実は意図的に明るく振舞っている。苦手な相手がいる。
その時、本来の自分を超えた「なりたい自分に成り切っている」事実。
我々も使わない理由はありません。

■法則30「成り切りの美学」

話し方にもっと自信がつく100の法則」(太田龍樹著 中経出版)では、法則30「『成り切る』ことは人の心を動かす」と紹介しています。
情熱があるように見える人は、最初から情熱があったわけではありません。
意識して「情熱を込めた行動をした」(原因)から、結果として「情熱ある人になれた」のです。
このように、原因と結果をひっくり返して考えると、成り切ることが新たな自分を生み出してくれることが分かります。

話し方にもっと自信がつく100の法則

話し方にもっと自信がつく100の法則

大切なのは、その一歩を踏み出せるかどうか…。

使えるディベートセミナー
第15期・開講間近

頭ではわかっていても、実際にどうすればいいのか分からない。
そんな方にこそ絶対の自信をもってお勧めする「使えるディベートセミナー」。
論理力と人間心理の両面から、コミュニケーション力を鍛えていきます。

第14期卒業生からも、続々と感想が寄せられています。

ロゴス論理力)だけでなく、パトス情熱)の重要性を実感した」
「自分では気づかなかった強みを発見できた」
「卒業してからも、本当に『使える』武器が手に入った」

講師陣一同、情熱をもって全プログラムを駆け抜ける準備は万端です。
実りある秋に向けて、一緒にはじめの一歩を踏み出してみませんか?

以上、アビコレポートでした。

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アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 34

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 34

(2015/07/08のコラム)

※8月23日開講、第15期『使えるディベートセミナー』受講枠が、お陰様でごくわずかの状況です。ご興味のある方は、お早めにお申し込み下さい。
http://www.burningmind.jp/debate_seminar/

本日のテーマは「正論は人の心を閉ざす」です。

■本当に「酒は百薬の長」?

そろそろ真夏の季節が到来です。
ビアガーデンに納涼会とイベントが盛りだくさん。
春先の健康診断の結果は気になるものの、
いざ飲み会に行けば素敵な魔法の言葉に出合えるものです。

「お酒は適量なら健康に良いらしいぞ。何かの雑誌に書いてあった!」
「確かに『酒は百薬の長』なんて言うからな!」
「夏を乗り切るには体力つけなきゃ。いっぱい食べよう!」

そして・・・
1年後の健康診断で、体力は脂肪という化け物として蓄積された現実を知ります。
はい、全て私の話です。

なぜ、あの人の「主張」だけ通るのか? (フォレスト2545新書)

なぜ、あの人の「主張」だけ通るのか? (フォレスト2545新書)

■最もらしい話に反論するには?

「酒は百薬の長」と聞くと、説得力があるように感じてしまいます。
では、もし反論するならどうすれば良いでしょうか?

相手の主張に反論するには、「理由、具体例の矛盾を突く」のが有効です。
以前のコラムでは、主張は理由と具体例をセットにすると説得力が増すことをご紹介しました。
それにならって、まず先ほどの会話を整理します。

主張 適量のお酒は身体に良い
理由 複数の証拠(証言)があるから
具体例 何かの雑誌に書いてあった。酒は百薬の長という言葉がある

もうこれだけでも、なにやら怪しい雰囲気が漂っています。
具体例は納得できる内容でしょうか?
「何かの雑誌」と言われても、それって何の雑誌でしょう?
出典もデータも曖昧なので、そもそも「適量のお酒は身体に良い」という主張も成り立っていません。

反対のデータを活用するのも有効です。
例えば、今年の2月に「『適度な飲酒は健康に良い』は統計のマジック」という研究結果が報告されました。
(英University College LondonのCraig S Knott氏ら)

このデータを使って反論してみます。

主張 適度なお酒が健康に良いのはウソです
理 由 なぜなら、これまでの研究結果は信用できないからです
具体例 従来の研究の「お酒を飲まない人のグループ」は、「一度も飲んだことのない人」以外に「過去に飲んでいたけど身体を壊して飲めなくなった人」が含まれています。
彼らはそもそも不健康なので、お酒を飲んでいる人より健康状態が悪いのも当然です。

では、この反論をすれば、みんな納得して飲酒をやめてくれるでしょうか?
お察しの通り、きっとこう言われるのがオチです。

「じゃあ、お前だけ帰れ!」

ディベートを日常に応用する

人は理屈だけでは動きません。それは感情の生き物だからです。
その事実を無視して小手先のロジカルシンキングを学んでも、残念ながら日常で使えないまま終わってしまいます。

ディベートやロジカルな発想を実社会で「使える」ようにする。
その視点で全編を構成したのが、弊社使えるディベートセミナー」です。

例えば、使えるディベートセミナーでは「自己説得」という手法を使って「相手も心から納得の行く気持ちになれる」説得法を習得します。ここにディベート理論を効果的に組み合わせることで、コミュニケーション力を飛躍的にアップさせることが可能になります。

使えるディベートセミナー第15期、間もなく締切

過去14回の使えるディベートセミナーを通じて、社会人から「本当に使える!」と大好評の使えるディベートセミナー。どんな業界にも通用する、コミュニケーションの本質を捉えたプログラムです。少しだけ勇気を出して、当使えるディベートセミナーに飛び込んでみませんか?期待を裏切らない充実の内容をお約束します。詳細は弊社HPをぜひご参照下さい。

使えるディベートセミナー第15期!!
http://www.burningmind.jp/debate_seminar/

以上

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アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 33

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本日のテーマは「シニカルではなく、クリティカルに」です。

■「皮肉屋は所得が減ってしまう」!?

先日、ドイツのケルン大学から興味深い研究が報告されました。
なんと「他人を肯定的に考えられる人は所得が増える一方、否定的な人は所得が減少してしまう」というのです。(オルガ・スタブロワ博士の報告)

その理由は、皮肉屋は人をあまり信用できないので、誰かと協力が必要な仕事の機会を逃してしまう。
結果として、経済的成功の可能性も失ってしまうのだそうです。

実はこれまでにも、皮肉屋が「健康」「心の幸福」「結婚」など、人生の様々なシーンにマイナスの影響を与えていることが報告されてきました。
今回の研究では、さらに経済的にも損をしてしまうことが判明したことになります。

■ポジティブな意味での「批判的思考」とは?

では、やみくもに「批判しない」「人を無条件で受け入れる」ことが、果たして健全なスタンスといえるのでしょうか?

辞書を調べると、「皮肉」と「批判」には下記の意味があります。

「皮肉」相手の欠点や弱点を意地悪く遠回しに非難すること。
「批判」物事に検討を加えて、判定・評価すること。(引用:大辞林

さらに、「クリティカル・シンキング(批判的思考)」という言葉があります。
意味は次の通りです。

「物事や情報を無批判に受け入れるのではなく、多様な角度から検討し、論理的・客観的に理解すること」(大辞林

つまり、皮肉と批判では、その意味合いが大きく異なります。
皮肉は、言い換えれば「斜に構えたモノの見方」です。
一方、ポジティブな意味での批判とは「物事の本質を見極めるための見方」と言えます。

その意味で、「批判」「批判的思考力」とは、様々なシーンで活かせる武器になります。
そして、この力を存分に鍛えられるのが、間違いなくディベート
なのです。

大辞林 第三版

大辞林 第三版

■法則12「複数の『立場』から考えれば解決策が見える」

なぜ、ディベート
が批判的思考力を鍛えられるのか?
その秘密の一つに「対立する相手の考えも、とことん理解する必要がある」ことが挙げられます。
(出典:「話し方にもっと自信がつく100の法則:法則12」太田龍樹
著 中経出版

話し方にもっと自信がつく100の法則

話し方にもっと自信がつく100の法則

ディベート
では、試合当日まで肯定側・否定側のどちらを担当するのか分かりません。
ですから、自分の意見に関係なく、常に両方の立場を学習します。
両面から物事を見つめるからこそ、物事の本質に迫ることができるのです。

言い換えれば、相手の価値観まで理解した上で話せるようになるので、結果として説得力ある話ができるようになるのです。

社会で起きている問題も、一面で捉えて解決することはありません。
原発問題TPP死刑制度廃止・・・どれも一面ではなく、多方面から問題に切り込まなければ、その本質に迫ることはできません。
仕事も同じです。様々な利害関係者がいるからこそ、多面的に思考する必要があります。

そう考えると、いつの時代もディベート
的思考法は有力な武器になることがご理解頂けると思います。

使えるディベートセミナー
第15期生・受付中

ビジネス、日常で存分に使えるネオ・ディベートクリティカル・シンキングの実践トレーニングができる「使えるディベートセミナー
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机上の空論では終わらせない、理論と実践をバランスよくミックスさせた「使える」セミナー。
過去の卒業生から絶大な支持を得ているコンテンツを、ぜひ体感して下さい。詳細は弊社HPをご参照下さい。

以上、アビコレポートでした。

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アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 32

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本日のテーマは「本物に直接触れて、本質を知る」です。

屋久島の魅力

先日、GWでは約4年ぶりに旅行に行ってきました。
目的地は屋久島。日本が誇る世界自然遺産です。

正直なところ、私にとって屋久島は縄文杉のイメージくらいなものでした。
ところが、事前に書籍で調べた上で現地のガイドさんに話を伺うと、面白い事実が次々に出てきました。

通常の杉の寿命は約500年ですが、屋久杉は樹齢1,000年を越える巨木が群生しています。
これは、屋久島特有の自然環境が育んだ奇跡なのだそうです。

屋久島は花崗岩でできた島のため、土がほとんどありません。
そのため、栄養分が少なく杉の成長も遅くなり、木目は詰まっていきます。
木目の密度が高いので、殺菌・抗菌作用の高い樹脂をたっぷり内包するため、腐りにくくなるのだそうです。
それが屋久杉の桁外れに長い寿命の一因でした。

それだけではありません。
ほとんど土のない屋久島は、「1年間に400日、雨が降る」と言われるほど降水量の多い島です。
通常ならば雨と一緒に土も海へと流れ出てしまうところですが、それをがっちり食い止めているのが「植物の根っこ」です。
屋久島の至る所で、植物が根を張り巡らせている景色が広がっています。
まさにその光景こそ、屋久島の生命を支える源と言えます。

ちなみに屋久杉は、秀吉の大坂城築城にも使われました。
江戸時代には年貢の代わりとして納められていたそうです。
そんな豆知識も含めて、たくさんの発見が出来た旅でした。

まっぷる 屋久島・奄美 種子島 '17-18 (まっぷるマガジン)

まっぷる 屋久島・奄美 種子島 '17-18 (まっぷるマガジン)

■旅に出かけることの意義

今は便利なネット社会。
画像検索をすれば、現地に赴かなくてもPC画面で世界中の景色を見ることはできます。
だからこそ、現場に足を運ぶことに価値を大切にしたいものです。

旅の計画を立てる段階で、目的地の写真は嫌でも目に触れてしまいます。
ですが、実際にその現場に身体を運ぶと、五感を全て開放した状態で自然を感じられます。
木々の匂い、土や苔の肌触り、水の味、降り注ぐ雨の感触。忙しい日常で忘れてしまった感性を、もう一度取り戻せるきっかけを与えてもらえるようです。
それはもちろん、ネットの画像だけでは分からない感覚です。

■法則89「本物に触れなければ本質は見出せない」

話し方にもっと自信がつく100の法則」(太田龍樹著 中経出版)では、法則89「本物に触れなければ本質は見出せない」と紹介しています。
書籍やネットの情報はとても便利で有益です。だからこそ、現場に足を運んで生の臨場感を味わう喜びを忘れないようにしたいものです。

実感したこと、自分の目や耳で見聞きしたものを語る時、そこには自然と気持ちが入るはずです。
気持ちの入った話し方は、まさにパトス情熱)そのもの。
説得力ある話になります。
伝聞だけでなく、直接見聞きする。それは、実は説得力ある話し方を手に入れる近道にもなります。

話し方にもっと自信がつく100の法則

話し方にもっと自信がつく100の法則

■「使えるディベートセミナー第15期生」募集中

実践を通して説得力ある話し方を身に付けられる「使えるディベートセミナー」では、ただ今15期生を受付中です。
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以上、アビコレポートでした。

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アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 31

ほぼ月イチコラム アビコ青年のネオ・ディベート事件簿 file 31

本日のテーマは「プロレスに学ぶ人間学菊地毅選手〜」です。

■プロレス人気が再燃

最近、若い女性を中心にプロレス人気が再燃しています。
「プロレス女子」という言葉もあるそうです。

BMメンバーはプロレスに造詣の深い面々がそろっています。
思い起こせば中学時代、私も熱心な全日本プロレスのファンでした。

今ふり返っても、数々の名勝負が繰り広げられました。
ジャンボ鶴田選手、スタン・ハンセン選手らトップ選手に対して、
その後のプロレス界を牽引する三沢光晴選手、小橋建太選手ら若手が台頭した時代。
命を削り合う、壮絶な試合の連続でした。

ジャンボ鶴田伝説 DVD-BOX

ジャンボ鶴田伝説 DVD-BOX

■異彩を放つ「菊地毅選手」

その中で、今でも印象的なのは菊地毅(きくち・つよし)選手です。
プロレスラーとしては小柄な選手で、さほど派手さもありません。

しかし、その魅力は攻撃力よりも、
むしろ相手の技を「とことん受けまくる」ファイトスタイル。
巨体の選手が繰り出す打撃系、関節系の攻撃を、
わずか177?の体で真正面から文字通り「受け止めて」しまいます。

その見事なまでの技のキメられっぷり、弾き飛ばされっぷりは、
見る者が目を疑うほど壮絶…。
もはや達人の域に達し、「やられの美学」と称されるほどでした。

それでも決してギブアップしない不屈の根性、
相手の攻撃をとことん受けまくる菊地選手の姿に、
ファンは心を奪われずにはいられませんでした。
攻撃を受ければ受けるほど、圧倒的に多くのファンを味方に引き入れます。
関節技から逃れて形勢逆転した途端、会場が爆発するほど大きな歓声が鳴り響きました。

全日本プロレステーマ大全集 vol.3 THE BEST OF ALL JAPAN PRO-WRESTLING THEME’98

全日本プロレステーマ大全集 vol.3 THE BEST OF ALL JAPAN PRO-WRESTLING THEME’98

コミュニケーションでも大切な「受けの美学」

実は、菊地選手は相手の攻撃を「受けまくる」ことで、
相手の魅力(強さ、持ち味)を最大限に引き出していました。
同時に、それだけ強さが際立った相手に反撃することで、
菊地選手自身の魅力もいっそう際立ちました。

全ては「受ける」ことから始まりました。
結果として、最高に噛み合った名勝負が生まれたのです。

菊地選手の姿勢は、コミュニケーションでも多くのことを教えてくれます。
プロレスの「受ける」という行為は、日常会話で相手の言葉を「しっかり聴く」行為と極めて近い関係にあるからです。

相手の言葉をしっかり聴いて、真摯に気持ちを受け止めます。
「ちゃんと話を聞いてもらえたな…」と相手の方に感じてもらえたら、
次は自分の言葉も受け入れてもらえる可能性が格段に上がります。
結果として、噛み合った、心の通い合った、中身の濃いコミュニケーションが生まれるのです。

話し方にもっと自信がつく100の法則」(太田龍樹著 中経出版)でも、法則53「受けの美学」の大切さを紹介しています。実りある人間関係の第一歩は、まず「受ける(聴く)」ことから始まることが理解できます。

話し方にもっと自信がつく100の法則

話し方にもっと自信がつく100の法則

プロレスからも多くのエッセンスを学び取るネオ・ディベート
「第14期・使えるディベートセミナー」は、おかげさまをもちまして満員御礼となりました!現在、第15期生を受付中です。
ぜひ、ビジネスで通用する弊社の「ネオ・ディベート」を体感して下さい。

余談ですが、菊地選手。
今年2月から、出身の宮城県で「焼肉小鉄」の店長に就任されました。
(「焼肉小鉄宮城県黒川郡富谷町富ヶ丘1-15-21)

BMマンも大好きな焼肉。ぜひ一度、小鉄に足を運んでみたいと思います!

以上、アビコレポートでした。

2015/04/15

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